Second Light
一度、怒鳴りあいが止まると、無意識に戻ってくる索敵能力。
そして、それが戻った途端感じた気配。
「誰?」
「誰だ?!」
慌てて、扉に近寄り、周りを見渡すも、既に人影はなかった。
でも、なぜかわかってしまった。
「ーーーー胡桃……!」
微かな残り香と、俺だからわかる直感。
今、胡桃は泣いている。
「愛、行ってきていいか?」
愛を振り返ると、涙を流しながら、愛は言った。
「ダメって言っても、潤はケイを選ぶんでしょ?
胡桃っていうのね……好きなら行ってきなさい。」
本当に愛は、最高のーーーー姉だ。