Second Light

怒りのキス


《胡桃side》



寒い。


薄着で外に出たのが間違いだった。



だって、雨が降るなんて思わなかったんだもの。



しかも、こんなにも豪雨になるなんて……



周りを見渡しても、当然ながら、人がいるはずがない。



雷鳴轟く、学校の屋上。


ピッキングで中に入り、屋上に出たものの……何しにここにいるんだろう?



走って、潤とあいから逃げた先が、ここだった。




「………。」



仕方ない。


時間潰しでもしよう。



私は、屋上から中に入り、屋上に続く扉の前でしゃがむ。



既に自分はびしょ濡れ。


着ている服が肌に張り付いて気持ち悪い。


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