Second Light
「あ……」
外に出てから気付く。
また濡れるのに、なんで床の雨水を拭いたんだ私?
こんな天然っぽい失敗、なかなかしない。
頭が働いていない証拠だ。
「ナラ。」
私がコールをすると、すぐに出たナラ。
『久しぶりの電話だな、ケイ。というか、なんだその雨音?お前こんな天気の中、外に出てるのか?!』
「この天気がわかるってことは、あなたはまた、この街にいるのね。」
情報屋が何をしてるんだか。
一箇所に固まるのは、自分の拠点を教えているようなものだ。
『まあ、色々あってな。ここにしばらく居座ることになってるんだ。』
色々、ね?
その怪しげな表現は気になるところだ。