Second Light
視線だけで殺してしまいそうな、鋭い眼光。
力の限りで押さえつけられている手首が痛い。
その怒りの表情と気迫だけで、一般人だったら失神しているかもしれない。
「大っ嫌いなんて言うな!!!」
なのに、その言葉は悲鳴に聞こえた。
「だって、潤は私……じゃないんでしょ?」
震えながらも声を出せたのは、私がそういう人間だったおかげだ。
「潤の本命は私じゃないんでしょ?」
泣きそうな気持ちをぐっと抑える。
泣きたくない。
弱い私を見せたくない。
「なんで、そう思った?」
低い声。
この声が大好きなはずなのに。
「潤はあいが一番なんでしょ?
ーーーだって見たもの。全部見た!」