Second Light
ポケットから取り出した、USBメモリー3本。無事に濡れてなかったようだ。
「ナラが、渡せって。」
ナラが、胡桃を探している俺の前に現れて、胡桃の居場所を教えるついでに渡されたものだ。
胡桃は頷くと、それを宝物のように受け取る。
なんの情報かわからねぇが、胡桃にとって相当大切なもののようだ。
「で……愛とのことなんだが……」
俺が歯切れ悪く言い出すと、胡桃も気まずそうな顔をする。
「……今日は仕事ないから、ゆっくりでいいよ。でも、ちゃんと話して?」
胡桃は、静かにそう言った。
あまりにも悲しそうなその顔をさせたのはーーー俺だ。