Second Light
「だが俺と愛は、極道として生きるのを拒み続けた。
理由は、とある事件が原因だった。」
胡桃は、俺の言葉に驚いたように顔をあげた。
当然だ。
普通、極道としての血筋を受け継いだ者がそれを拒むことなどない。
というより、拒めないのだから。
「俺がまだ10歳にも満たない頃だった。敵対していた闇の暗殺組織 『Red』に母親と組員数名が捕まった。」
こんな話、この世界だとどこにでもある話だ。
だが、ありふれていようと、当事者の気持ちが軽くなることはない。
「Red の要求は、親父の組だけで最強組織、CDの幹部を2人殺すこと。
出来なければ、捕虜の全員を殺すこと言われた。」
だが考えてもみろ。
CDの幹部を2人殺すことは、CDに喧嘩を売ったようなものだ。