Second Light



自分の命に代えても、守りたいものがある。



だから、走る。




一刻も早く、あの場所から遠ざかるために。




「もう……すぐ」




ホテル街に行けば、多勢の人がいて、目立つような行為はできない。




それが、殺しなら尚更。




自分の命が惜しいわけではない。



ただ、もう一度、この目であの人の笑顔が見たいから。




ただ、そのためだけに生きる。



守りたいものーー守りたい人がいるから。





「はぁ……はぁ……」



たった一人の命のために、彼女は命を懸けて走る。




ただ一人を想って……




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