Second Light
おかえり、りゅう
「………もう一回言って?」
「だからよお、あいつが帰ってくるんだとよ。」
ライオンの呑気な声とは対象的に、私はどきりとする。
「あいつって誰のことですか?」
潤は不思議そうに隣にいるトラに話しかけている。
11月も半ば間近。
外は既に冷気に包まれ、仕事をするにも色々と防寒対策をしなくてはいけない。
そんな、今日この頃。
潤は幹部昇格以来、そのはっきりとした態度と冷静に物事を考えられる面や、抜群の仕事成績から、ライオンやトラからも認められ、最近では気に入られている。
「そういえば、Jや蜂は会ったことがなかったな。」
弱い者には慈悲もないトラも、今回の幹部昇格2人は覚えたようだ。
まあ、2ヶ月も安定しているしね。