Second Light
「ああ、これか?
『ボケた相方に使えば一躍ヒーローに!』という売り文句で、つい買ってしまった。」
トラは遠い目をして言った。
多分本人も、ハリセンの意味くらいわかっているのだろう。
ただのお笑いの道具にすぎない、と。
それでも、売り文句に釣られてしまったのか……
「苦労してるね。」
「他人事のように言わないでくれ……」
しかしトラに、そういうノリがあったとは驚きだな。
今だに痛がっているあいに誰も声をかけようとしない。
結局、あいだったわけだし……りゅうはいつ帰ってくるのだろう?
その時だった。
「相変わらず、賑やかだな。」