Second Light
今の今まで、ここにいなかった声が聞こえた。
大人の男性の色香を感じさせる、低く優しい声。
からかい口調のその声に、私たちは入口の方に振り向いた。
「りゅう……」
「ただいま、みんな。」
私たちが振り返った先にいるのは、ホストかと思うほどの綺麗な顔と、
黒いスーツを着こなす、20代の男。
微笑むそいつは、私たちをぐるりと見回した。
「ライオン、トラ、あい、ケイ。
久しぶりだな。」
さっきまで、全然感じなかった気配が、名前を呼ばれると主張するように強く感じた。
そこにいるだけで、その存在があるだけで、どれほど強いのか……肌で感じる。