Second Light
「………胡桃と2人にさせてください。」
「俺は構わねぇ。続きの話も、その話が無けりゃ俺は話す気はねぇ。」
「俺も、席を外すのは別にいいよ。」
俺の一声に、龍騎さんと慎は屋上から消えた。
胡桃は俺の隣で黙ったまま、俺を見ようとはしない。
「胡桃、今まで俺は知らなくてもいいと思った。
でも、俺はいつだって胡桃の全てを知りてぇと思ってる。
胡桃がどんな過去を持っていようと、俺はちゃんと受け止める。」
「“どんな過去を持っていようと” ?」
胡桃は俺の言葉に続けて声を発した。
「潤にだけは知られたくなかった。
だって、私は最低な女なのよ……」
胡桃の声は今まで以上に………無感情のものだった。
「私は、自分の彼氏を殺したの。」
その声で、それを発した。