Second Light



そしてーーー10月の雨の日だった。



幹部として未熟な私は、仕事で失態をおかして、左腕を撃たれた。



幸い致命傷とはならなかったけど、勝手に病院で診察を受けるわけにもいかない。



特に私は、名前を消された存在。



保険証も無ければ、そもそも戸籍自体もないのだから、下手をすれば追求される。



自分の血で汚れ、段々と感覚が消えていく自分の腕に恐怖を抱き、絶望したまま、私は動けないでいた。



人に会えば、この傷は目立つ。



それに、何よりも体力がなかった。




このまま雨に打たれて体が冷えれば、10月とはいえ寒さで、凍えてしまう。



ただ、それでもいいと自暴自棄になっていた私を見つけてくれたのも、海斗だったんだ。




「馬鹿野郎!!死ぬ気か?!」



「この、くらいで………し……なない」



「どの口で言ってんだよ?!
もう既に熱も出てんじゃねぇか?!」



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