Second Light
私が倒した男の向きと、さっきまでの私たちの立ち位置。
どう考えても、私にだけ銃口を向けていた。
「大丈夫だ………俺はどうやら狙われてねぇらしい……
俺の近くにいれば、下手にお前を撃てねぇ。」
幸い、撃たれたのは足だけで、命に問題はないようだ。
慌てて、私のハンカチを止血に使う。
「いいか、胡桃。
足が遅くはなるが、俺を背負って逃げろ。」
「最初からそのつもり!」
海斗を見捨てるわけがない。
歩けない海斗をこの場に置いてはいけない。
それに、命に問題はないとはいえ、この怪我は早く医者に診せなきゃいけない。
下手に放っておけば、腐って使い物にならなくなる。