Second Light
「戻ってきたのか。」
さっきよりも少し不機嫌な顔をしているライオンの前を横切り、パソコンを起動させる。
「あなたは次の仕事を確認したの?」
「いや。めんどくせえし。」
ライオンの仕事への責任感の軽さに呆れながらも、データを読み始めた。
『ファイル07895
対象人物ーームラタ カズ
職業ーー政治家
期間ーー6月10日まで
対象人物の周辺調査の結果--…』
政治家……ね。
「お前、なんでここに来たんだよ。」
突然、ライオンに声をかけられた。
「私はここに入るのを許可されているはずだけど。」
「そうじゃねえよ。」