Second Light
「はぁ………はぁ……」
遠くに微かに聞こえる銃声。
暗闇の中、私は一人で走り抜ける。
「はぁ………はぁっ………」
呼吸をするだけで、肺が痛い。
これはもしかしたら、肋骨が1、2本折れたのかもしれない。
ビュウッーー…
強い一瞬の風が、私のフードを脱がせた。
今は、再び被り直す時間も惜しい。
突如、襲いかかる嘔吐感。
そして、吐き出される多量の血。
「………っ……内蔵もやられたか」
折れた肋骨が、何処かに刺さったのかもしれない。
冷静な言葉とは裏腹に、意識はもう消えそうだ。