Second Light
『ケイ、そこは右に曲がって回避するのがベストだ。』
耳に付けた小型イヤホンから入ってくる無線のりゅうの声。
これは、私たち全員が装着し、お互いに状況を知らせるためだ。
どこから入手したのか、小型の無線も付いている。
「っち、面倒。」
ついでに芝居も入れつつ、私は右に曲がって行く。
プシューーーーッ
そして、奇妙な音と共に今度は煙だ。
これは、どう考えてもグレネードだ。
グレネードには各種あるが、大方煙だけを出すもの、と考えればいい。
強引だが、確かにこの狭い路地では、煙の出る側と反対方向に行くしかない。
ーーー普通は。