Second Light



段々と殺意が湧いてきた。




胡桃を想うからこそ、胡桃のためにもこいつは絶対に殺すべきだ。



どうしても許せなかった。




「………ライオン。変わってくれ。」




先輩を初めて声に出して呼び捨てにした俺。



だが珍しくライオンは何も言わずに、俺と役割を交代してくれた。





胡桃が泣いている。




俺は、胡桃に近寄る。



涙じゃねぇ。


胡桃の心の悲鳴が聴こえた。



胡桃の心が、泣いている。





「ケイ、お前は離れた方がいい。」



俺はそう言うと、胡桃の右腕をつかんで、森の奥へと進む。




これは俺のためでもあった。



これ以上あそこにいたら、本気で全部聞き出す前に俺の手はリボルバーを引いていた。




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