Second Light



あの日。



潤の意識が戻らなくなってから、もう9ヶ月の月日が経って、もうすぐ秋が訪れる。



1年記念日………過ぎちゃったんだよ?



そっと、心の中で呟いた。




潤はいわゆる “植物状態” になってしまった。



機械があって生きてられる。


機械を切ってしまったら、一瞬で死人とされてしまう。




脳外傷後1年を経過したら、回復の見込みは0に等しいと、医者に言われた。




その1年が日に日に近付いている。



そして………卒業も刻々と近付いている。





「潤………私ね、頑張ったよ。潤がいなくても、慎が支えてくれた。」



恋愛感情なんてないけれど、慎には本当に感謝しているんだ。




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