Second Light
「勝手に持ち出しちゃったから、指にはめるのは、次に潤に会った時に、潤に付けさせてあげて。」
なんて素敵なサプライズ 。
いつの間に用意しておいたの……?
最後は泣きたくないから、必死に涙を堪えてるのに……あんまりだ。
「俺からは、これな。」
「え……これって、りゅうの愛用拳銃じゃないの?」
「胡桃にやるよ。
もともと海斗にあげようと思ってたやつだ。ついでだから、俺と海斗も世界旅行に付き合わせろよ。」
世界旅行って………。
世界中を仕事で回るだけなんだけど……
「俺は、扇子。
日本の……お前の母国の伝統ある道具な?」
トラから渡されたのは、本当に高そうな扇子。
開いてみれば、闇に舞う桜の美しい絵。
「紅桜、お前も誇りを持って、いって来い。」
「うん。」