Second Light
「相馬さん、私が見えますか?」
俺はゆっくり頷く。
あのあと駆けつけてきた医者が、すぐに様子を診てくれている。
「こちらの女性が、だれかわかりますか?」
「姉の、愛だ。」
速くは喋れねぇけど、ゆっくり声を発する。
「こちらの男性はわかりますか?」
「………先輩の、龍騎さん」
医者は、龍騎さんに確認を取る。
間があったのは、悩んだから。
龍騎さんとの関係をどういうか、悩んだから。
それだけだ。
「問題はなさそうですね。
おそらく、後遺症もリハビリをすればある程度残らないと思います。
死の直前まで彷徨ったのに、見事な回復力ですよ。」