Second Light
「あ、あの………ありがとう。」
中西さんは、私にお礼をしてくれた。
私も、彼女をじっと見つめる。
彼女の目は純粋で、真っ直ぐに私を見つめている。
私は、そんな彼女から視線を逸らした。
私は中西さんには声をかけずに、教室の扉絵へと足を運ぶ。
別に、彼女を助けたい訳じゃないし、あまり深い関係にもなりたくない。
私は彼女の声には反応を示さずに、彼女の前から去った。
綺麗な心なんて、見たくない。
私は、人間を嫌いでいたいから。
そうでないと、自分を自分に保てないと、知っているから。