Second Light



俺はそれを見ながら、保健室にある引き出しを開けて、適当に体温計を探す。



あった、これか。




「みくる、しんどいか?」



「……ん……へーき…」




潤さんの、今まで聞いたことのないような優しい声が聞こえる。



俺の方が恥ずかしくなってしまう。




女の名前はみくる先輩というらしい。



立とうとするみくる先輩を、潤さんが押さえている。




潤さんの必死さが見ていてわかる。



潤さんは、きっとみくる先輩のことが好きなんだ……




「潤さん、体温計ってこれでいいですよね?」



「ありがとうな。みくる、悪ぃがボタン開けるぞ。」




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