Second Light



「今でも、そこにいる。私は、暗殺者なんだ……。
だから、生きる価値も無ければ、生きて欲しいと思ってくれる人もいない。」



これを聞いたら、きっと二度と彼は近寄って来ない。



そう確信してた。




だから、次の彼の言葉に私は絶句した。




「じゃあ、俺と一緒に生きて。
俺が、ずっとそばにいる。」



ずっと………?


ずっとってなに?



「そんなの………約束できるはずがないじゃない!」



“ずっと” も、“永遠” も、私は信じない。



「身勝手で最低な生き物の言葉を、私は信じない。」




この世界で、たくさんの偽りと嘘を見てきた。



窮地に立たされた時。


人間は自分のために人を犠牲にすることに、躊躇いなどない。



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