Second Light



「たまたまお稽古事の帰りに、走っている那津を見かけて追いかけてみれば、ビルに入るし……
変だと思って来てみれば、殺すだのなんだの。」




泉は捲し立てるように、鈴波に一方的に話す。



幼馴染だからこそわかるが、泉のこの性格……変わらねえな。




「あなたね、宣戦布告しときながら、何をやっているの!」



宣戦布告……?



おかしくないか。



なぜ、鈴波は宣戦布告なんて……





『私はね、この高校に5ヶ月いることが任務の一部だった。』



そこで思い出す、さっきの鈴波の言葉。



“任務の一部”



だとしたら、本当の目的は別にある。





「泉、ごめん。
やっぱり私は、彼を好きみたい……」



鈴波が自嘲しながら笑った。





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