Second Light



俺の腹部から、それは溢れた。



濃い赤色の、大量の液体。




気付いていた。



鈴波の右手が動いていることも。



俺の腹部に銃口が当てられているのも。




きっと俺は……



ここで鈴波に殺されなかったら、他の奴に消されていた。




「なんで、避けなかったの?」



「……鈴波の、精一杯の決意だろ?」




ずっと自分を押さえていたお前が選んだ道だ。



それに……どうせお前が消えた世界で、俺は生きたいと思わなかった。


……泉には悪いことしちまったな。




「確かに、死を感じるな……」




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