Second Light
「那津………愛してる。」
この声はきっと、彼に届いていない。
届かなくていい。
私は、血に染まった自分の手の平を見つめる。
今日が、一番……辛い仕事になると覚悟をしていた。
けれど、何も残らない。
いや、一つだけ残ったか……
あなたへの愛おしさだけが。
私は、那津の唇にそっと自分の唇を重ねた。
静かに立ち上がり、那津から離れると、銃を拾った。
きっと、もうすぐ Coffin of Death の死体処理班が来るだろう。
最後のケジメだけは着けなきゃ、ね。