Second Light



「待ってください」



私たちが扉から出ようとしたとき、後ろから声がかかった。




「--っち。」



トラから珍しく舌打ちが聞こえたのは……気のせいだと思いたい。




「僕もみなさんと一緒に行かせてください。」



そう声をかけてきたのは、さっきまでの主役。



「なんで、てめえみたいな奴と行かなきゃいけねぇんだ。」



ライオンは不機嫌全開で蜂を睨んだ。



「仲間じゃないですか。」



そいつの無邪気な笑みは、私から見れば作ったようにしか見えない。




「先に行く。」



トラとライオンの間をすり抜け、扉から出ようとしたところで、



--トラに捕まった。





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