Second Light



蜂は最後に、ニヤリと笑って、屋上を去って行った。




「ナラ、相馬。出てこい。」



蜂が言った意味は、人の気配を感じたということだろう。



その正体は私が知っているやつだったから、いいものを。


そのまま蜂がいたら、彼は一掃していたかもしれない。





「よっ、久しぶりだな。」



「なんだ、“てめぇ” とみくるは知り合いだったのか。」




それぞれ、自分が隠れていた場所から現れる。




「相馬も、よく理解しているじゃない。」



……この世界のルールを。




「まあ、本名を明かしちゃいけねぇことくらいわかる。」



私の名前は、普通に言ったくせに。



まあ、ナラと相馬は知り合いみたいだから、以前に私について話したのかもね。




「……盗み聞きとは関心しないね。」



「俺はそういう仕事だよ。
ていうか、最初から俺がいたことに気付いていたじゃんか。
あの男は途中まで気付いてなかったみたいだけど。」




< 79 / 577 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop