Second Light
蜂は最後に、ニヤリと笑って、屋上を去って行った。
「ナラ、相馬。出てこい。」
蜂が言った意味は、人の気配を感じたということだろう。
その正体は私が知っているやつだったから、いいものを。
そのまま蜂がいたら、彼は一掃していたかもしれない。
「よっ、久しぶりだな。」
「なんだ、“てめぇ” とみくるは知り合いだったのか。」
それぞれ、自分が隠れていた場所から現れる。
「相馬も、よく理解しているじゃない。」
……この世界のルールを。
「まあ、本名を明かしちゃいけねぇことくらいわかる。」
私の名前は、普通に言ったくせに。
まあ、ナラと相馬は知り合いみたいだから、以前に私について話したのかもね。
「……盗み聞きとは関心しないね。」
「俺はそういう仕事だよ。
ていうか、最初から俺がいたことに気付いていたじゃんか。
あの男は途中まで気付いてなかったみたいだけど。」