紅炎と雷炎 ②
晃「おい、何やってんだよお前…」
翔「美樹、昨日ぶり!」
陽「おはよ、美樹ちゃん」
陣「よう」
千尋「……」
千尋、まだあたしに馴染んでくれないんだよね…。
まぁ、こればっかりは本人次第だから仕方ないけどさ…
美樹「おはよ、みんな。 門が閉まってるから、どーしようかなって思ってたの」
晃「ふ~ん。 ま、俺らは飛び越えれば済むけどな」
…何? その勝ち誇った顔!
あたしだってくらいのもん門なら飛び越えられるっつうの!
晃「ま、お前にはムリだろうな。 女だし」
ピキッ
美樹「……『女だし』?」
晃「ああ? 何か言ったか?」
晃は本当にピンポイントで地雷を踏んでくるよね…
でも、今回は学校の前。
流石に、キレることはしない。
美樹「女だから何? 晃、それって差別だよ? 門を飛び越えるのに、男も女も関係ない!」
あたしは差別することが大っ嫌いだ。
なんでも、『女だからムリ』って決めつけられる。
そんなの嫌。
なんで、他人に勝手にできないって決めつけられないといけないの?
晃「じゃあ、この門、お前には飛び越えられるって言うのかよ!」
美樹「………ょ」
晃「ああ゛?」
美樹「できるよ…」