紅炎と雷炎 ②
美樹「お前、ケンカに刃物持ち出すんじゃねぇ!!!!!」
し~ん……
あたしの叫びで辺りは静かになった。
雷炎のみんなはこっちを見て驚いている。
そりゃそうだ、みんな、あたしは屋上にいると思ってるんだから…
美樹「おい、お前ら!! 手が止まってるぞ! さっさと敵を片付けろ!」
あたしのその一言でみんな動き出した。
てか、これからどうしようかな~
なんて、思ってると誰かに腕を引かれた。
美樹「誰?」
千尋「なんで、ここに来てんだよ!! 危ねぇだろ! てか、何で俺なんかを守ってるんだよ!」
千尋、真剣…
美樹「刃物は…」
千尋「あ?」
美樹「刃物は簡単に人の命を奪う。 あたしは、もう知り合いに死んで欲しくない」
千尋「だから…なんだって、いうんだよ」
美樹「千尋がどれだけ、あたしのことを嫌いでも構わない。 でも、あたしにとって
千尋は大切な存在なんだ。 死んでほしくないんだ!」
その言葉で、千尋は言葉がなくなったのか俯く。
美樹「説教は後で聞く。 でも、今は目の前の敵を片付けて」