紅炎と雷炎 ②
俺は売られたけんかを全て買った。
そして、ある日いつもと同じように街に行って喧嘩をした。
でもその日は相手が悪かった。
人数が多かった。
倒しても倒してもだんだん増えてくる敵に俺は体力がつきかけてた。
でも、そんな時…
『おい、お前ら一人に寄ってたかって情けねぇな! 喧嘩ならタイマンだろ!』
一人の男が現れたんだ。
俺が戦っていた敵はその男に数分足らずで倒された。
男『大丈夫か? 坊主』
陣『俺は坊主じゃねぇ』
男『そうか、それは悪かったな』
男は俺に手を差し出しながらそんなふうに笑ったんだ。
でも、顔はフードに隠れてたから、本当に笑ったか、わかんねぇけどな…
男『俺は舞龍! お前、これからはもっと大事なことのためにこぶしを使え!』
陣『大事?』
男『ああ、仲間のことだ』
陣『俺に仲間なんていねぇ』
男『じゃあ作れ! お前ならできる。 なんたって俺が言ってんだからな』
そういって、男はどっか行っちまった。
俺はそのとき舞龍が有名なことを知らなかった。
で、今はその舞龍を探してる。
………こんなもんかな?」