「俺様くん、プリン買ってきました!!」
「……」


「わかったわ」

「それじゃ、仕方ないね」



「この子の髪、好きなように切っていいよ」



ですよね。うん。

覚悟してたんだけどさー。結構頑張って伸ばしてたのにさー。
いざ"切られる"って思うとやっぱ怖いな。

…奇跡的におしゃれな髪型にならないかな。



ハサミを持つ手がすぐそこに来た。私は反射的に目を瞑った。



だけど、次に聞こえてきたのは、ハサミの音でもなく、髪の毛が落ちる音でもなく。
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