「俺様くん、プリン買ってきました!!」
結局みんなで食べることになり、屋上にやってきた。9月になり、少し風が出てきたからか人は居ない。




「卵焼き寄越しなさい」

桃はそう言って私の卵焼きを奪った。南のことが頭の中でぐるぐる回って、それどころではない。


「うまっ!この卵焼き超美味しい!」

「何ィ!?パンばかりで飢えている俺に愛を!」

意味の分からないことを言いながらタッキーも私の卵焼きを奪った。

「うんめー!ひよちゃんのママの手作り?あ、ひよちゃんが作ったとか?」


「あー、うん。作ったよ、葵くんが」
葵くんは器用だし、料理もできる。お嫁にしたいランキング堂々の1位だ。


「葵くんて誰なのよ?」

「ひよちゃんの彼氏?」


あぁ、そうか。二人は葵くんのこと知らないのか。


「葵くんってゆーのは…結婚したい人1位…かな?」
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