生意気なKiss




「…ならいいですけど」




真木は仏頂面のまま、チラリと工藤に視線をやると。




「…あの人はただの友達、なんですよね?」



「お、おう」




友達っていうか、悪友っていうか…





「…じゃぁ、いいです。
でも…」




フッと近づいてきた真木が、親指であたしの唇をそっとなぞる。




「…ここは絶対触らせないでくださいね?」



「っは!?な、なな何言ってんだよ当たり前だろ!?」



思いがけない真木の発言と行動にテンパりまくりながらそう言うと、真木はフッ笑って




「その反応を見て安心しました。

…俺もセンパイの交友関係狭めたくないんで…今日は楽しんできてください」




あたしの唇から手を離すと、スッとあたしの頬を撫で、意味深な笑顔を浮かべて教室を出て行った。




…ヒュー!とその瞬間、クラス中からそんな野次が飛んでくる。




っそうだここ教室だった…!!!!!




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