生意気なKiss
「お前って超彼氏に愛されてんだな…」
学校近くのラーメン屋でラーメンが運ばれてくるのを待ってる間、おしぼりで手を拭きながら工藤がそんなことを言った。
「だから彼氏じゃねーって…」
「だってアイツ、教室出てく間際俺に“センパイに手出したら殺しますんで☆”って超笑顔で言ってきたんだぞ?
年下なのに思わず“ハイ分かりました”って敬語使ってたぞ俺…」
工藤は基本的にチキンである。
「…お前も満更でもなさそうじゃん?」
「っは!?」
「だって顔赤いぞ?」
「うるせぇ黙れチキンハート!!!」
「はぁ!?」
…最近。
真木に触れられると、なんだかボーッとしてしまう。
例えるなら、なんていうか…風邪ひいた時に似てる。
なんだかフワフワして、どこか心許なくて落ち着かない。
…なんだコレ。