生意気なKiss
「というわけで諦めろ、工藤」
「そんな簡単に言うなよ!!!」
掃除後。
教室の隅っこで工藤と会議。
「だってしょーがないだろ?
クールで頭いいって…お前絶対ムリじゃん」
「まぁ、クールはともかく、頭いいっていうのがなー…俺勉強苦手だし…」
「何言ってんのお前…クールさの欠片もないだろ」
コイツはとことん自分が分かってない。
「じゃぁあたしはもう役目果たしたから。じゃーな「ちょっと待て!!」
帰ろうとした瞬間、工藤にガシッ!と腕をつかまれた。
「見捨てんなよ!俺どーしたらいい!?」
「知らねーよそんなの…」
「そんなこと言うなって!今日も付き合え!ラーメン!奢るから!!」
「えー…」
捨てられた子犬のような目であたしを見てくる工藤。
ま…ラーメン奢ってくれるっていうんなら、な…
なんて心が動きかけた瞬間
グイッ…
腰に腕を回され、誰かに思いきり後ろに引っ張られた。