生意気なKiss
「……なに気安く他の男に触らせてるんですか?」
「…え……」
「…やっぱムリです。
センパイの交友関係狭めたくないとかカッコつけましたけど…ウソですそんなの」
真木の抱き締める腕に力がこもる。
このどうしようもなくドクドクしてる鼓動は真木のものなのか…それともあたしのものなのか。
「…センパイ。
俺だけのものになって下さい…」
…たぶん両方だ。
いつも余裕たっぷりで、年下のクセに生意気で、フワリと笑うポーカーフェイス。
でも、そんないつもの真木からは想像できないような余裕のない声に
「……わ、かった」
気付いたらそう答えていた。