生意気なKiss
「……嘘でこんなこと言わな…、っ」
まだ言い終わらないうちに、言葉ごと食べられるみたいなキスされる。
何度も何度も角度をかえて深まっていくキスに、
…翻弄される
溶かされる
「っ、はっ…」
やっと唇がはなれた時には100メートルダッシュ5本終えた時並みに息ができなくて(爽月の精一杯の表現です)
「…お、まえっ!ちょっとは手加減…」
「好きです」
不意打ちの告白。
「……センパイは?」
…もう答えなんて分かってるくせに。
まさかあたしの人生で
こんな言葉を言う日がくるなんて
「………すき…だ」
フッと笑った真木が、チュッとあたしの唇に啄むみたいに触れる。
「……目閉じて」
…今までこんなこと言ったことないくせに。
次の瞬間おりてきたキスは、今までのどんなキスより、優しかった。