生意気なKiss
シン…と静まるクラス。
皆目を丸くしてこっちを見ている。
一番驚いている結花は、驚きすぎて目玉が飛び出そうなほど目を見開いていた。
工藤…確かに真木は好きなら好きと言えと言った。真っ向勝負で行けと。
でも。さすがに。
登校してきた瞬間、クラスの真ん中で大声で告白するっていうのはどうなんだ!?
結花を見つめたまま、真っ赤になり固まっている工藤。
結花は暫く沈黙してから
「……ハイ……」
と呟いた。
「えぇ!?」
とクラス中の声がハモる。
「おっおい結花、本気か!?」
「…う、うん。
なんか、こんな真っ直ぐ告白されたのってはじめてだし…」
ほんのり頬を赤く染めている結花。
ま、マジでか…
ちなみに当の工藤はというと
「…おい工藤、大丈夫か?」
放心状態。
「工藤ーっ!!!」
「うわっ」
耳元で大声を出すと、ようやく我に返った工藤は
「…え…い、いいの?三条」
「…うん!」
…恋って不思議だ。