生意気なKiss
「それでどうでした?二者面談」
あたしの怒りを感じ取ったのか、真木が話題を変えてきた。
「あー…まぁ別に、フツー」
「…センパイって、進路はどうするんですか?」
心なしか繋いでいる真木の手に力がこもる。
「第一希望はA大」
「A大って…すごいじゃないですか!センパイ意外と頭よかったんですね♪」
コイツもかコラ。
担任といい真木といい、コイツらは一言余計だ。
「意外で悪かったな」
こう見えて勉強は嫌いじゃないし、前から大学には行きたいと思ってたからボチボチ勉強はしてた。
「ハハ、すみません♪怒んないでくださいセンパイ♪」
「別に怒ってねーよ」
「でもそっかー…じゃぁ、これからもずっと一緒ですね♪」
真木が嬉しそうにニッと笑う。
「…そうだな」
…そっか。
あたしがもし、他県とかの大学に進学希望してたら…
真木と離れる可能性もあったのか。