生意気なKiss
14kiss
「はっ!?」
「え、どうしたんですか?」
部屋の襖を開けた瞬間、目に飛び込んできた異様な光景に変な声が出た。
だ、だだだって
そこには綺麗に敷かれている2組の布団が。
いや、布団が敷いてあるのは別にいいんだ。ありがたいし。
でも
何でこんなにピッタリくっついてるんだぁあー!!!
「あー布団敷いてくれたんですね♪」
呑気な声でそんなことを言いながら、部屋にあがり荷物の方に歩いていく真木。
…掛布団なんかもはや重なる勢いだし。
一体何が狙いだ旅館の人!!!
チラリと真木を見ると、涼しい顔してケータイなんかいじっている。
くそー相変わらずのポーカーフェイス!
焦ってるのはあたしだけかい!!
まぁ真木が焦ってても嫌だけど!!!
あたしはコッソリ布団に近づいて、もう一度真木がケータイをいじっているのを確認してからスススと布団を動かした。
10センチ…まだ近いな。もうちょっと…
「…何してるんですか?」
「え!?」
ギクー!!