生意気なKiss
「い…いや!?ちょっと布団が曲がってたからさぁ、アハハ…」
「…へぇ」
完璧に信じていない目であたしを見る真木。
人を疑うのはよくないぞ真木!!!
「…さ、さて?じゃぁ盛り上がってきたところでウノでもするかっ!!」
気まずい空気に耐えられなくなったあたしは、気分を切り替えるようにそう言って立ち上がった。
「センパイ、ウノなんて持ってきたんですか?」
「当たり前だろ必需品だっ!!!!」
ついでに言うとサイコロも持ってきた!!!
自慢気にウノを取り出すあたしを、なぜか呆れた視線で見ている真木。
コイツ…ウノを甘く見てると痛い目みるんだからな!?
「やった8連勝ーっ!!!」
「…センパイまだやるんですか?
もう12時過ぎましたけど」
手際よくシャッフルするあたしに疲れた声の真木が聞いてくる。
…あたしだって正直もうそろそろ飽きてきたよ。大体二人でするウノなんてつまんな過ぎるわ!!
でも
やっぱ怖い!!
だって、沙良とか結花も言ってた通りこのまま、はいオヤスミなさーい☆ってわけにはいかないんだろ!?
仲良く二人並んでただ寝るワケにはいかないんだろ!?
「…まぁさ、いいじゃん夜は長い、し…」
と、急にシャッフルする手を真木につかまれて、心臓がドキリと音をたてる。
「…もったいないですよ。時間」