生意気なKiss
祈るようにセンパイの顔をじっと見つめていると
「…じゃぁ、一つだけ答えて」
センパイが顔をあげて
真っ直ぐに俺を見た。
「真木が好きなのは、誰?」
…その答えは、あまりに簡単で
でも、何度でも何度でも
「…俺が好きなのは、センパイしかいませんよ」
何度だって
君に伝えたい。
「…信じるよ」
フワリと泣きそうに笑ったセンパイが、勢いよく俺の胸に飛び込んでくる。
「…好きだよ」
そして囁かれた言葉に、強く強く、抱き締めた。