生意気なKiss
至近距離でニコニコ、天使のような微笑みであたしを見つめる真木に
「おっお前な…!」
「お前じゃないです。翼です。
…そんなに俺にキスされたいんですか、センパイ?♪」
ゆっくり顔を傾けたアイツが、徐々に迫って…
「っわ、わかった!!翼!!!これでいいんだろ!?」
「…なんだ」
あと数センチで唇が重なるというところで、奴がようやく動きを止めた。
「もーちょっと粘ってくれてもよかったんですけど」
「な…」
「ま、今日はこれくらいで勘弁してあげます」
あたしを解放した真木は、クイッと口角をあげて
「でも次は…
容赦しませんからね?」
どうやらあたしは
とんでもない、年下につかまってしまったらしい―――