生意気なKiss
「っお前…もういい!!」
真木の手を振り払ってカバンを奪い取ると
「もうこれ以上あたしに近づくな!!!」
コイツといるペースが狂う。
あたしが、あたしじゃないみたいになる。
「近づくな、なんてムリですよー」
早足で歩くあたしの後ろからノンビリついてくる真木。
呑気に歩いてる風に見えるのに、何で必死に歩いてるあたしに追いついてくるんだ。
リーチの差か?足の長さか。
「だって俺、センパイのこと好きですもん」
「からかうなら他当たれ!!!」
「だーかーらー、本気って何回言えばわかるんですか?」
不意に近づいてくる気配がして
次の瞬間にはグイッと腕をつかまれた。