生意気なKiss
「センパイ俺のこと全然信じてくれないから…カッときちゃって。
ちょっと脅しのつもりだったんですけど…止まんなくなりました。
センパイかわいいから」
ま…たコイツはそういうことを!!
「お前な…何回も言うけど軽々しくそーゆーコト言うな!」
「俺はいつも本心しか言ってませんよ?」
真木が咎めるような瞳であたしをみつめる。
…何だよ。
なんかこっちが悪人みたいじゃんか!!
「…わかりました」
何も言わないあたしに、真木はハァッと息を吐き出して。
「センパイが信じてくれるまで、
俺もうセンパイに近づきません。
…今まですみませんでした」
そして軽く頭を下げるとあたしとは反対方向に歩いていった。
…これでいい。
これでやっと、いつものあたしの日常がやってくる。