生意気なKiss
次はいよいよあたしと真木のクラスの対戦だ。
「言っときますけど手加減しませんからね?♪」
「こっちのセリフだボケ」
余裕綽々の真木を一睨みして近くのベンチに腰掛ける。
…くそっ頭いてぇー…
「センパイ?」
その時、真木にグイッと強く腕をつかまれた。
驚いて顔をあげると、ひどく真剣な表情の真木。
「…な、なんだよ」
「…顔色悪いですけど」
真木はあたしの額に手をおいてグイッと顔を近づけてきた。
突然ドアップになる真木の顔に心臓がドクンと大きく脈打って。
「ははははなせっ!!!」
あたしは反射的に真木の手を振り払って立ち上がっていた。