生意気なKiss





次はいよいよあたしと真木のクラスの対戦だ。





「言っときますけど手加減しませんからね?♪」




「こっちのセリフだボケ」




余裕綽々の真木を一睨みして近くのベンチに腰掛ける。






…くそっ頭いてぇー…





「センパイ?」





その時、真木にグイッと強く腕をつかまれた。




驚いて顔をあげると、ひどく真剣な表情の真木。





「…な、なんだよ」



「…顔色悪いですけど」





真木はあたしの額に手をおいてグイッと顔を近づけてきた。





突然ドアップになる真木の顔に心臓がドクンと大きく脈打って。






「ははははなせっ!!!」





あたしは反射的に真木の手を振り払って立ち上がっていた。






< 90 / 246 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop