恋のリハビリをあなたと
「私は勇気を振り絞って好きって言ったのに。
大地さんは、はっきり言ってくれないの?」


彼の反応に、さっきまでの不安や怖さは綺麗さっぱりなくなって、私は、つい彼をからかいたくなった。


その位の余裕が私には出来ていた。


気持ちを伝えることが出来て、すっきりした事も理由のひとつだと思う。


彼は、腕の力を緩め、私との距離を少し開けると、まだ赤さの残る顔で私のことを覗き込むように見つめてきた。





そして、彼がついに口を開いた。


「俺も真美ちゃんのことが好きだ。
俺と付き合ってくれ」


期待通りの言葉だったというのに、思っていた以上に嬉しくて、ちゃんと答えることが出来なくて、ただ頷くしか出来なかった。

< 100 / 141 >

この作品をシェア

pagetop