恋のリハビリをあなたと
「確認しておきたかったんだけど、付き合い始めたことは内緒の方がいい?」


「俺はどちらでも構わないけど、真美ちゃんは?」


「んー、職場ではあんまり公言したくなかったけど、もう無理っぽいし……」


「だよな……」


「でも、基本的にははっきりは公言したくないんだよね。
今日、師長には報告しちゃったけど。病院内では私はこれ以上は言わないと思う」


「俺は、信用できるリハスタッフくらいかな。主任と、後は同期の2人」


同期の2人って、あの2人だよね?


あいつらとか、適当にあしらってる所ばかり見かけるけど、信頼し合ってるんだなーっていうのは、伝わってきた。


社会人になって、そんな人が出来るって、羨ましいな。


私なんて……


ここに来て、まだ日も浅いし、今回のことで敵ばかりを作ってしまった。


大丈夫なんて、彼には言ったけど、本当は少し寂しかったりする。



「じゃあ、そんなところで。さてと、時間だし先に戻るね。
今日もご馳走様」


「あー、午後も頑張れよ。なんかあったら俺に言えよ」


心配してくれている彼の存在が、今はすごく嬉しい。


けど、何かあったとしても、醜い女同士の問題に、彼を巻き込むつもりはない。


彼が選んだのは私なんだし、それを自信に、戦っていこうと誓った。


さてと、まだまだ一日は長い。頑張ろう。
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