目を覚ましたとき
さっき迎えにきた父は
麻衣の本当の父親だ。
麻衣の父親は昔は何でもやっていて
社長や的屋、運転手、臨床検査技師
いまはタクシーの運転手をしている
麻衣を迎えにいってそのまま
今夜も仕事をしに夜の街に行く
兄の雄二の父はというと
雄二が1歳になってすぐ
離婚をしていまは違う市に住んでいる
連絡もとっているようだったけど
麻衣にとっては不思議な存在だった
まだ5つの子にわかるわけもなかった